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ニュースリリース

車載用健康診断X線撮影装置のデジタル化について

2004年1月20日
不二越病院

 不二越病院は、健康診断用バスに搭載している胸部と胃部の各X線撮影装置を、富山県内で初めてデジタル対応機に更新した。あわせて健康診断の受付業務に2次元バーコードを採用し、健康診断業務のシステム化・効率化をすすめる。これにより、診断精度の向上と判定のスピードアップをはかり、肺ガン、結核などの早期発見・治療に役立てる。

1.導入のねらい
  •  1999年春に「電子カルテ」が承認されて以来、各医療機関は「医療情報のデジタル化」について本格的に検討をすすめてきた。
     今回、不二越病院は、健康診断用X線撮影装置のデジタル化を、他の健診機関に先駆けて実施する。
  •  従来の間接撮影は、レントゲン映像をロールフィルムに焼付し、読影する。このため、読影までには ロールフィルムの装着 → X線照射 → マガジン運搬 → 現像処理 → フィルム運搬 → ロールフィルム巻き送り装置へ装着の工程があり、時間がかかっていた。
     ロールフィルムの1枚の大きさは10cm×10cmと小さく、微細な病変を判定する際、大型の拡大レンズ(凸)を用いた。また、フィルムを保管するストックヤードが必要になる。
2.デジタル化のメリット
  • デジタル化により撮影された画像を瞬時に確認
     今回の医療情報のデジタル化により、撮影されたデータは、リアルタイムで画像確認することができる。そして、DVDなどの電子媒体への保存、ビューワー(30p×40p×2画面)での読影、画像解析、さらに所見入力も可能となる。また、データはサーバーに保管され、過去のデータなどの検索もスピードアップする。(作業の効率化とフィルムレス化)
  • 情報量、分解能が格段に向上
     輝度・鮮明度の階調と局部の拡大は、マウス操作で瞬時に設定可能。また、画像鮮度が高く、死亡率の高い肺ガン、肺結核などの早期発見・治療に役立てられる。
  • 健康診断の受付業務に、全国で初めて2次元バーコードを採用
    院内検診システム(健康管理システム)とデータを連動させ、作業を効率化。
  • 高度先進医療機関に画像データを瞬時に転送可能。早期に専門医のアドバイスを受けられる。
  • 海外赴任、長期出張の際、本人がデータを所持
     胸部・胃部画像データ、他のデジタル情報(心電図、血液検査所見など)を小型メディア(USB対応メモリーなど)に画像データ(JPEG)として転送できる。急変時に開示し、治療に役立てる。
  • X線装置からのX線量は、従来機の1/2以下。被曝量が少なく、受診者の負担を軽減。
3.導入状況と今後の予定
  • デジバス1号(大型):胸部X線装置(キヤノン(株))、胃部X線装置((株)日立メディコ)搭載
                  <2004年2月16日納車予定>
  • デジバス2号(小型):胸部X線装置(キヤノン(株))搭載
                  <2003年12月11日検収終了、12月25日から稼働>
  • 健康診断への活用は、2003年12月から開始。システムを含めた本格的な稼働は2004年3月の春定期健康診断から実施
以上
問い合わせ先 不二越病院
TEL 076−424−2881