ニュースリリース
油圧事業の拡大と、油圧オフィス・バルブ新工場の建設について
2004年4月15日
株式会社不二越
株式会社不二越
ナチ不二越は、中期経営計画2006「ナチビジネスの展望」(2004〜2006年度)にもとづき、国内をはじめ世界三極で競争優位商品、基盤商品の供給体制を拡充し、高精度、高機能、高信頼性というナチブランドの確立をすすめている。
油圧事業についても、建設機械・産業機械用油圧機器、カーコントロールバルブを中心に、生産体制を強化し、国内市場の深耕、欧米・アジア市場の拡大にとり組んでいる。
1.当社の油圧事業の特長
当社は、油圧事業について、工作機械用で培ってきた、省エネ、コンパクト、高精度、ハイパワーなど特長ある技術を活かし、事業を拡大してきた。
そして、1999年2月に、機能部品事業としてベアリング部門と統合し、商品開発、生産技術、品質保証体制などの面でシナジーを発揮して、ミニ建設機械用油圧機器(世界シェア50%(1位))をはじめ、世界市場で確固たるポジションを築いている。
2.現在の市場環境と中期事業目標
- 2003年以降、油圧業界が回復基調へ(当社2003年度連結売上高240億円、前年度比11%増)
- 工作機械や射出成形機など産業機械向けは、国内自動車、情報・通信業界の好調と、中国をはじめとしたアジア市場の拡大により、需要が拡大
(ナチッコの売上台数 02年度:1,000台/月→03年度:1,500台/月) - 建設機械向けについても、中国市場の急成長を背景に国内の需給が逼迫
- 工作機械や射出成形機など産業機械向けは、国内自動車、情報・通信業界の好調と、中国をはじめとしたアジア市場の拡大により、需要が拡大
- 中期事業目標(連結売上高 2004年度:255億円 2006年度:270億円)
3.これまでの主なとり組み(2001〜03年の主な実施事項)
- 産業機械用油圧機器
- 大形ユニットから撤退し、小形・省エネユニット(ナチッコ)に特化(01年)
- 不二越本体と子会社(ナチ東北精工、山形市)との生産分担の見直し(02年)
工程分担から商品別の生産・直接出荷体制へ切り替え - 新商品 「パワーマイスター」を市場投入(03年)
大幅な省エネ(消費電力:従来比1/10)と、ミクロン単位の高精度な位置決めを実現したもの - ソレノイドバルブで、アメリカ(UL)、ヨーロッパ(CE)、カナダ(CSA)の安全規格を取得(03年)
- 建設機械用油圧機器
- 子会社(ナチハイドロリクス、婦中町)との生産集約
建設機械用可変ピストンポンプの新工場を新設(01年) - 高機能走行モータ(2速走行型など)を開発、市場投入(02年)
- 走行モータの組立ラインを1ケ流し体制へ、人員半減を実現(03年)
- 子会社(ナチハイドロリクス、婦中町)との生産集約
4.生産体制の強化
- 油圧バルブ新工場の建設
- これまで、油圧バルブは、富山事業所内の2つの工場で生産していたが、今回、東富山事業所内に新設する油圧バルブ工場に集約し、生産効率を高める(生産能力40%増強)。
これに伴い、油圧関連の部署がすべて東富山事業所内に集結する。 - 油圧バルブ工場は、1階を工場、2階に展示コーナー、技術・管理部門をおく。
(建屋面積は10,000m2。投資額8億円) - 加工ラインのサイクルタイムを従来の半分(加工時間 90秒→45秒)にすると同時に、これまで人手に頼っていたローディング、バリ取り仕上げ工程を、当社のロボットを活用した完全無人化ラインに改造。
- 工場内に物流エリアを設置し、材料から出荷までの一貫生産ラインを構築して、製品までのリードタイムを30%短縮
- これまで、油圧バルブは、富山事業所内の2つの工場で生産していたが、今回、東富山事業所内に新設する油圧バルブ工場に集約し、生産効率を高める(生産能力40%増強)。
- 大成・NACHI油圧工業(株)の生産拡大
- 大成・NACHI油圧工業は、韓国・大成産業との合弁会社(1988年設立)で、産業機械用油圧バルブを生産している。同社の設計・製造は、国内と同一品質を実現できるレベルにある。
- 2004年度から、油圧バルブの一部を同社に生産移管し、グループ全体での生産設備の有効活用、生産効率の向上をすすめる。
以上
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