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ニュースリリース

自動車用のブローチ事業を拡大

2005年4月
株式会社不二越

今般、ナチ不二越は、自動車の自動・無段変速機部品を加工する大径ヘリカルブローチを中心としたブローチ工具の生産体制を強化し、旺盛な需要に応え、事業を拡大する。

1.背景
(1)大径ヘリカルブローチの需要拡大
  • 自動車の市場動向は、日本やアメリカ、ヨーロッパにおいて比較的堅調に推移し、加えてアジアや東欧、ロシア、南米などで大幅に拡大することが予想され、今後も拡大基調が継続する見通しである。
  • このような状況の中、日系自動車メーカーは世界戦略を本格的に展開し、世界各地で新工場の建設、既存工場の増強にとり組み、世界シェアを拡大している。また、これに伴い、変速機などの主要部品メーカーについても、国内外で生産体制を拡充している。
  • 一方、変速機の動向については、ヨーロッパやアジアを中心に、自動変速機(AT)や無段変速機(CVT)の需要が拡大している。また、ATが普及している日本やアメリカなどにおいては、これまで主力であった3〜4段変速から、6段以上の多段化がすすんでいる。
  • ATやCVTには、リングギア(内歯車)が組み込まれており、とくにATでは、多段化に応じてリングギア数が増加する。このリングギアの内径にある加工難易度の高いねじれ歯形を、高精度、高能率に加工する大径ヘリカルブローチの需要が、大幅に拡大している。
(2)丸ブローチの動向
  • 大径ヘリカルブローチをはじめとしたブローチは、主に被加工物の内面や表面を高精度、高能率に加工する精密工具である。自動車関連では、変速機やエンジン、等速ジョイント、パワーステアリングなど重要部位の加工において、ブローチ加工の採用が拡大している。
2.当社のつよみ、ポジション
  • 当社は、工具・工作機械事業を併せもつつよみを活かし、機械と工具のセットによる加工システムの提供により、カスタマーのものづくりに貢献している。また、工具のベースとなる材料、熱処理、コーティングを内製しており、他社にはまねできない技術優位性の高い工具をラインアップしている。
  • ブローチ加工については、ブローチ工具で世界シェア約25%(推定)[国内 約60%]、ブローチ盤で約30%(推定)[国内 約90%]と、双方とも世界No.1シェアを有しており、とくに、大径ヘリカルブローチ&ブローチ盤の世界シェアはともに約80%以上(推定)と、圧倒的なポジションにある。
3.ブローチの生産体制を強化
  • 今般、当社は、新たに丸ブローチ工場を建設し、設備の増強(NC化、自動・無人化)、ラインレイアウトの改善による生産能力の増強、ならびに生産性の改善にとり組み、自動車・同部品メーカーからの旺盛な需要に応え、ブローチ事業の強化・拡大をはかる。
  • 丸ブローチ工場の新設
    • 所在地:富山事業所
    • 投資額:約20億円(建物12億円、生産設備ほか8億円)
    • 規模:敷地面積 約8,200m2、建屋面積 約9,200m2(2階建て、2階は事務所)
    • スケジュール:2005年9月竣工
  • 設備投資効果(2004年→06年)
    • 生産能力 :1.4倍
      (現状の丸ブローチ生産能力1,200本/月 → 2006年度1,700本/月)
    • リードタイム:平均45日→30日
    • 人員:80名→60名(△20名)
以上
問い合わせ先 (株)不二越 機械工具事業部
TEL:03-5568-5260(直通)
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