ニュースリリース
世界最大の可搬重量をもつクリーンロボット
「アルティス SC400LC」を市場投入
2006年12月21日
株式会社不二越
株式会社不二越
ナチ不二越は、自動車市場で培ってきた大型・重可搬ロボットの技術とノウハウを活かし、クリーンロボットとしては世界最大の可搬能力をもつ「アルティスSC400LC」を市場投入し、フラットパネルディスプレイ市場を拡大する。
※Artis(アルティス)
:クリーンロボットのブランド
1.ナチ不二越のロボット事業の特長
- 大型・重可搬ロボットにつよみ
当社は、工作機械や機能部品事業で蓄積してきたメカニカル技術、制御技術のつよみを活かし、自動車のボディーのスポット溶接用、搬送用ロボットなど大型・重可搬ロボットの分野で、世界トップクラスの性能とマーケットシェアをもっている。とくに、ボディー1台分を丸ごと搬送する「フォルテ SC700」(700kg可搬、世界で当社のみ)は、自動車メーカーの車体生産ラインのフレキシブル化・生産性の向上に、大きく寄与している。 - FPD業界へ参入
自動車市場で培ってきた大型・重可搬ロボットの技術・ノウハウと、プレシジョン事業などでとり組んできたクリーン・制御技術を融合し、2004年にFPD向け大型ガラス基板搬送用ロボット事業に参入。2006年には世界初となる第9世代対応ロボットを投入するなど、屈伸型、垂直多関節型でラインアップの拡充をすすめている。
(屈伸型:SJ25C、SJ80C、SJ120C 垂直多関節型:SH133C、SH200C) - 大型ロボット専用工場を新設
自動車やFPD向けの大型ロボット市場の拡大を見据えて、2005年6月に、クリーンルームを備えた大型ロボット専用工場を新設した。これにより、大型ロボットの生産台数を月300台から400台へと高めている。
2.フラットパネルディスプレイ市場の動向
- 薄型テレビをはじめとしたデジタル家電の普及により、液晶パネルの市場がひき続き拡大する。
- 生産性の向上とコストダウン(歩留まりの向上)をねらいに、ガラス基板の大型化がすすむ。とくに、プラズマやSED方式では、ガラス基板が厚く重いため、対応できるロボットが限定される。
- そのような中で、ガラス基板搬送用ロボットに対しては、以下の要件が求められている。
- 大型ガラスを安全、俊敏に搬送するための、余裕のある可搬質量と強力な手首トルク
- ストッカや各種装置に搬入・搬出するための、広い動作範囲と長いリーチ
- ガラスの反転や、横置き・縦置き・傾斜など、多様な工程に対応できる自在な手首
3.アルティス SC400LCの特長
- 6軸垂直多関節構造クリーンロボットで世界最大
垂直多関節型の採用により、ガラス基板の通常の工程間搬送に加え、表面加工時の反転や傾斜コンベアからのとり出しなど、FPD製造ラインの多彩な工程に対応する。 - 大きな手首トルクを有し、第9世代の超大型ガラス基板の搬送に対応
手首と呼ばれるロボット先端の回転軸トルクを、従来の垂直多関節型ロボットに比べ、当社比で1.5倍(他社比2倍以上)に増強し、ガラス基板の大型化に対応する。
(可搬重量200kg→MAX400kgへ)
また、可搬重量を高めることによって、クランプ装置などハンドに様々な機能を付加することが可能となり、多様な工程・作業のロボット化をすすめる。 - 大きなリーチとストロークにより、動作範囲を拡大
従来の垂直多関節型ロボットに比べ、上下・前後方向で1.5倍のストロークを確保し、大型ガラス基板がロボット本体やストッカなどと干渉することなく、安全、スピーディに搬送する。
また、ロボット中心からの最大リーチは1.4倍と、広範な作業領域を確保。
4.クリーンロボットの事業計画
クリーンロボット分野では、当社のつよみを活かせる大型・重可搬型に集中し、機能の向上、ラインアップの拡充にとり組んでいく。そして、2008年にはアルティスシリーズトータルで、現状の2倍となる年500台体制を構築し、自動車向けに次ぐ第2の柱へと育成していく。
- 販売目標
アルティスSC400LC :150台 (2008年) クリーンロボットトータル :500台 ( 〃 )
以上
問い合わせ先 | (株)不二越 ロボット事業部・企画部 TEL 076-423-5135(直通) インターネットからのお問い合わせ |