ニュースリリース
高品位な機能部品用 新材料『FM ALLOY®』を市場投入
〜 ナチ不二越独自の新製法を確立 〜
2007年10月09日
株式会社不二越
株式会社不二越
ナチ不二越は、特殊溶解など独自の新製法を確立し、高品位な機能部品用の新材料「FM ALLOY」を開発、本格的な市場投入を開始する。
1.マテリアル事業のとり組み
(1) 新材料「FM ALLOY」を核に新分野へ参入
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当社は、これまで培ってきた高合金の材料設計技術、特殊溶解をはじめとした製造プロセス、独自の評価技術を活かして、より高品位で高機能なミクロ制御合金「FM ALLOY」シリーズを商品化した。これにより、新しい商品・市場開発をすすめ、業容の拡大をはかる。
(2)材料から製品の一貫生産 〜 高付加価値商品に注力
- 1938年に、工具・ベアリング材料の製造をスタート。素材から工具・部品までの一貫生産を行い、自社内で品質評価が可能な世界唯一の企業である。近年、ハイスをはじめとした高級特殊鋼の材料設計・製造方法の開発に加え、熱処理・機械加工技術を活かした、焼入れ済商品『プレハードンロッド』、ニアネットシェイプ商品『プレシェイプ材』、極細線商品『ミクロンハード』など、カスタマーの工程をとり込んだ高付加価値商品に戦力を集中している。
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また、2007年5月に「R&Dマテリアル」を開設し、マグネシウム合金をはじめとした新材料の開発や、新しい製造方式の開発、評価技術の拡充にとり組んでいる。
2.FM ALLOYの特長と用途
(1) 高品位・高機能材料のニーズが拡大
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自動車や航空機などの輸送機械、精密機械等で使用される機能部品材料のニーズは、耐摩耗性など特殊鋼のもつ基礎的な機能・特性を追求すると同時に、高い剛性や耐熱性、耐食性、加工性が求められるなど複合化・高機能化しており、それらを実現する、より高品位な材料が求められている。
(2) FM ALLOYの特長
- 従来の特殊鋼の製造方法ではミクロ組織の制御ができず、性能上での大きな差別化が困難であったが、今般、独自の製造技術を開発したことにより、(1)不純物が少ない(クリーン)、(2)微細な結晶粒、(3)均一な炭化物を有したFM ALLOYの商品化に成功した。
- 不純物の極少化
- 微細な結晶粒
により、疲労強度、靱性、耐食性、加工性、鏡面性が飛躍的に向上した - 炭化物の均一化、形状適正化
(3)FM ALLOYの主な種類と用途
- EXEOシリーズ:航空機・船舶・自動車部品、超精密機械部品など新分野用途へ
- PROVAシリーズ:高機能樹脂対応耐食・鏡面プラスチック成形材用途へ
3.特殊溶解など新製法を確立
(1) 新しい特殊溶解技術の特長
- 独自の溶解技術・ノウハウを盛り込んだ真空誘導溶解炉(VIM炉)を導入。国内最高の真空度を達成し、ミクロ組織を精密にコントロールすることにより、材料の高品位化、高合金化を実現。
- また、エレクトロスラグ再溶解炉(ESR炉)の導入により、偏析や不純物を除去し、大型部品へ適用を可能にした。
(2)設備投資の概要
VIM炉、ESR炉を包含する新溶解工場を建設
- 設備投資金額:溶解炉、工場建屋を含め約30億円
- 新工場の敷地面積:延べ床面積約3,100平方メートル
4.事業目標
FM ALLOYをマテリアル事業の柱(本筋)と位置づけて、航空機や船舶、自動車、電機・電子、超精密機械部品など、新しい分野へ本格参入をすすめる。
そして、2010年度には、マテリアル部門の連結事業規模を270億円(2007年度比1.8倍)へひき上げる。
そして、2010年度には、マテリアル部門の連結事業規模を270億円(2007年度比1.8倍)へひき上げる。
以上
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(株)不二越 マテリアル事業部 業務部 TEL:076-438-4411(直通) インターネットからのお問い合わせ |