- クリスマスツリー形状溝を高精度加工
歯形仕上精度5μm以内 - 切りくずの排出性を向上
- ニッケル合金材に対し、長寿命・高信頼性
- 自社開発粉末ハイスを使用
航空機用ジェットエンジンは、吸気・圧縮を行なうコンプレッサーディスクと、燃焼ガスでコンプレッサーを回すタービンディスクを、それぞれ複数枚備えています。
タービン部は、燃焼した高温高圧のジェット排気を受けて高速回転し、大きな遠心力を受けます。タービンディスクとブレード(羽根)の取り付け溝部分は、高温高圧下で応力を分散するよう、クリスマスツリーのような形状をし、耐熱性にすぐれたニッケル合金を代表とする難削性素材が使用されています。
この溝を高精度に加工する専用工具がクリスマスブローチです。
溝加工部分は、許容差が数μm以内の非常に高い仕上げ精度で、表面粗さはもちろん、加工後の変質層、残留応力などが少なく、結晶レベルでの良好な表面性状が要求されます。
NACHIのクリスマスブローチは、耐摩耗性の高い粉末ハイス材を用いており、刃先の応力解析を行なって、切れ刃形状の改良と切りくず排出性を高めて長寿命を実現しています。
NACHIは、総合的な加工システムとして、クリスマスブローチと合わせてブローチ盤を提供し、需要の拡大と高性能化が進むジェットエンジンの生産をサポートしています。