- 0℃から100℃前後までの範囲において、温度変化による寸法伸縮がほぼ皆無
(スーパーインバー相当材) - 特殊溶解技術で合金成分を正確にコントロールすることにより、膨張率のバラツキが極小
- 独自の製法により、錆や割れなどの原因となる不純物の混入を防ぎ、高清浄を実現
(他社製鋳造スーパーインバー材※比較)
熱膨張特性
EXEO-S10製造可能寸法
用途
超精密機械用エアスピンドル
レーザー発振器用部品
精密測定用部品
光通信機用部品
電波中継器部品
電波フィルター部品
金属は、温度の変化によって膨張・収縮する性質を持ち、金属でできた部品は、周囲の温度変化や、他の部品などとの摩擦熱によって、寸法が変化します。
温度変化が非常に大きな環境下で使用する部品や、超精密部品などには、膨張や収縮をできるだけ起こさない材料が求められています。
NACHIは、独自の特殊溶解技術と塑性加工技術を駆使して、膨張・収縮が極めて少ない低膨張合金「EXEO-S10」を商品化しました。EXEO-S10は、0℃から100℃への温度変化でも1mの部品がわずか0.03mmしか伸びず、ほとんど寸法に変化がありません。
近年、半導体の高密度化や光学レンズの高性能化に伴い、従来のミクロンレベルを超えん、ナノ(1µmの千分の1)レベルの加工精度が要求されています。熱膨張による寸法変化が極めて少ないEXEO-S10は、このような超精密加工分野での利用に最適であり、今後の展開が期待されます。
NACHIは、今後も独自性に富んだ高機能な材料を提供し、ものづくりの世界の発展に貢献していきます。
※スーパーインバー材とは、常温域での熱膨張が極めて
少ない合金です。